2019年7月30日に慶應義塾大学医学部信濃町キャンパスにて、慶應義塾大学医学部発ベンチャー協議会、眼科イノベーション委員会、港区ヒーローアカデミーの共催でイノベーションイベントプログラムを実施した。
「GAFA」の4社の時価総額は、日本のGDPの5割を超える。80年代に日本企業が絶頂期を迎える裏側で、米国では革新的なビジネスモデル、あるいは新しいスタイルで経営を行う企業が続々と登場してきた結果である。その中心的役割を果たしたのが大学発ベンチャーであり、米国では起業を目的とした学生クラブまで存在する。平成19年に学校教育法が改正され、日本でも大学の責務としてイノベーション・産業創生が加わったが、まだまだ日本の学生たちのアントレプレナーシップは十分とは言えない。
ヒーローアカデミーは、学校の授業では学べない教育プログラムで次世代のリーダーを育てることを目的としたボランティア団体である。今回、将来の日本経済をけん引するアントレプレナーを育てるべく、慶應義塾大学医学部ベンチャー協議会・眼科イノベーション委員会と共同で本イベントを実施した。
イベントでは、ベンチャー協議会代表の坪田一男先生から、慶應義塾大学の魅力、そして”イノベーション”とは何か。最先端の研究やそれを元にしたイノベーションの取り組みを紹介していただき、その後。実際に研究室やキャンパス・病院の現場見学・大学生との意見交換を通じて高校生達にイノベーションの重要性を伝えた。高校生からは「新しい視点を知り、将来の選択肢が増えた。」と非常に好評であった。
医療を含め、新しい産業分野のシェアが他国に奪われていく中、次世代の経済成長を担うイノベーション企業の創出が大学の急務となっている。本イベントがイノベーション志望の受験者・大学生の増加に繋がればと考えている。